結論から言うと、Bond(敷金・保証金)は退去時に部屋を原状回復すれば返ってくるお金で、いちばん大切なのは『オーナー個人の口座に払いっぱなしにせず、州の公式な預託機関に預けられているか』を確認することです。正式な賃貸契約(residential tenancy agreement)では、オーナーやエージェントは受け取ったBondを一定期間内に州の機関へ預託する義務があります。金額の目安は家賃の約4週間分ですが、上限は州によって異なるため、必ず自分の州の当局で確認してください。
州ごとの公式なBond預託先は次の通りです。NSW=Rental Bonds Online(NSW Fair Trading)、VIC=RTBA(Residential Tenancies Bond Authority、rentalbonds.vic.gov.au)、QLD=RTA(Residential Tenancies Authority)。これらの機関にBondが預けられていれば、退去時の返金や紛争処理が公的な仕組みで守られます。QLDでは2024年9月30日以降、一般賃貸のBond上限は週家賃の額にかかわらず家賃4週間分と定められています(詳細な上限は各州で確認)。
注意が必要なのは、シェアハウスの又貸し(sub-let)や間借り(lodger)です。シェアメイトの一人(head tenant)に又貸しで入る形だと、州の賃貸法の保護対象外になる場合が多く、Bondが公式機関に預託されず個人間のやり取りになります。この場合はBondが返らないトラブルが起きやすいため、①金額・返金条件を書面(メッセージ)で残す、②支払いは記録が残る銀行振込にする、③入居時の部屋の状態を写真で記録する、の3点を必ず行いましょう。
返金の基本ルールは『破損や未払い家賃がなければ全額返金』です。退去時に、通常の使用による経年劣化(fair wear and tear)はあなたの負担にはなりません。返金でもめないために、入居時に既存の傷・汚れをCondition Report(入居時状態報告書)と写真で記録しておくことが最大の防御になります。Bondを個人口座に振り込むよう求められたり、内見前に送金を迫られたりした場合は詐欺を強く疑ってください。