結論から言うと、退去時にBond(敷金)を全額取り戻せるかどうかは、入居初日に部屋の状態をどれだけ丁寧に記録したかで決まります。Condition Report(入居時状態報告書)は、入居時点の傷・汚れ・不具合を家主と入居者の双方が確認して残す書類で、退去時に『それは元からあった傷だ』と証明する最も重要な証拠になります。NSWなど多くの州では、正式な賃貸で家主が入居時にこの書類を用意する義務があります。
書き方の基本は『気になる箇所をすべて記録し、あいまいな表現を避ける』ことです。壁の穴・へこみ、床やカーペットのシミ、水回りのカビ、網戸やブラインドの破れ、家具・家電の動作、鍵の状態などを部屋ごとにチェックし、『clean / undamaged / working』で問題なければその旨を、傷があれば具体的に(例: small scratch on left wall near window)書きます。家主が用意した報告書に既に『良好』と書かれていても、実際と違えば自分の指摘を追記しましょう。
写真・動画は文章の何倍も強力な証拠です。入居当日に、①各部屋の全体、②既存の傷・汚れの接写、③家電の動作、を撮影します。日付が記録される形(撮影後すぐ自分にメール送信、またはクラウド保存)で残すのがポイントです。可能なら家主やエージェントにも同じ写真をメールで送り、『入居時の状態として共有します』と一言添えておくと、後日の食い違いを防げます。
シェアハウスの又貸し・間借りでは、正式なCondition Reportがないことも多いですが、その場合こそ自分で記録を残す価値が高いです。入居時に部屋の写真・動画を撮り、head tenant(借主)に『この状態で入居します』とメッセージで共有しておけば、退去時にBondから不当に差し引かれるのを防げます。通常使用による経年劣化(fair wear and tear)はあなたの負担にならないことも覚えておきましょう。