結論として、配達中の事故や賠償に備える保険は『自分で用意する部分』と『プラットフォームが提供する部分』の両方を理解しておくことが大切です。個人事業主として働くため、通勤・私用向けの一般的な保険では商用の配達がカバーされない場合があります。加入前に『配達(商用利用)で使えるか』を必ず確認しましょう。
検討したい主な保険は次のとおりです。① 対人・対物賠償(第三者に怪我をさせた/物を壊した場合の賠償)、② CTP(Compulsory Third Party=自動車・バイクの強制保険で人身をカバー。州により仕組みが異なる)、③ 車両保険(自分の車・バイクの損害)、④ 個人傷害・所得補償(自分が怪我をして働けない期間の補償)、⑤ 盗難・携行品(配達バッグ・スマホなど)。どれが必要かは移動手段と状況によります。
移動手段別の注意点です。【自転車・E-bike】CTPの対象外のことが多く、自分が怪我をしても収入が止まるため、個人傷害・所得補償や第三者賠償を検討する価値があります。【スクーター・バイク】登録車両はCTP(人身の強制保険)が基本ですが、対物や車両損害は別途任意保険が必要なことが多いです。【車】CTPに加え、対物・車両保険を『商用配達で使えるプラン』で確認します。私用のみの契約だと配達中の事故が支払対象外になることがあります。
プラットフォームの補償も確認しましょう。一部のサービスは稼働中の配達員向けに傷害補償などを提供していますが、『いつからいつまで(オンライン中・受注中・配達中など)』『何が対象・対象外か』『自己負担(免責)はいくらか』が細かく決まっています。補償が始まるタイミングや上限、除外事由を理解しておかないと、いざという時に対象外になることがあります。内容は変わるため、各社の最新の案内を必ず読んでください。
最後に、事故が起きたときの基本行動です。けが人がいる・重大な事故のときはまず000(Triple Zero)に連絡します。安全を確保し、相手の連絡先・車両情報・現場写真を記録し、必要に応じて警察に届け出ます(届出義務は州で異なります)。その後、加入している保険会社とプラットフォームの双方に速やかに連絡しましょう。保険は『入っているつもり』が一番危険です。加入前に補償範囲・除外・免責金額を書面で確認してください。