結論から言うと、家探し詐欺のほぼすべては『内見前にお金を払わせる』ことが目的です。ACCCのScamwatch(詐欺通報窓口)も、賃貸詐欺の典型として『現地を見ずに前払いを求める』手口を挙げています。したがって、どんなに条件が良くても、内見・契約確認をする前にBond(敷金)や前家賃を送金しないことが、被害を防ぐ最大の防御になります。以下の危険サインを覚えておきましょう。
典型的な手口は次の通りです。①内見前送金:『海外にいるので内見できないが、Bondを振り込めば鍵を郵送する』と誘導する。②相場より極端に安い物件:好条件で気を引き、急いで送金させる。③偽の物件広告:他サイトの写真を無断使用し、実在しない/他人の物件を貸すふりをする。④偽契約:本物そっくりの契約書を送り信用させる。⑤身分証の悪用:入居確定前にパスポートや銀行情報を求め、なりすましに悪用する。⑥急かし:『他にも希望者がいるから今すぐ』とプレッシャーをかける。
被害を防ぐには、①内見前に送金しない(これが最重要)、②支払いは記録の残る銀行振込で内見・契約確認の後に行う、③相手の身元(プロフィール・実在の物件か)を確認する、④相場より極端に安い物件を疑う、⑤入居確定前にパスポート番号や銀行情報を渡さない、⑥急かされても即決しない、の6点を徹底します。ギフトカードや暗号資産、海外送金で払えと言われたら、ほぼ確実に詐欺です。
万一被害に遭ったら、①すぐ銀行に連絡して送金の停止・組み戻しを依頼、②Scamwatch(scamwatch.gov.au)に通報、③警察のサイバー犯罪窓口ReportCyberに報告、④身分証を渡してしまった場合はIDCARE(個人情報被害の相談機関)に相談、の順で動きます。早く動くほど資金を取り戻せる可能性が上がります。詐欺は誰でも巻き込まれ得るもので、恥ずかしがらず速やかに通報・相談することが大切です。