経費控除(deductions)は、仕事のために自分で支払った費用を課税所得から差し引ける仕組みで、正しく申告すれば還付が増えます。結論として、控除には3つの原則があります——①自分でお金を払い(雇用主に払い戻されていない)、②仕事(収入を得ること)に直接関係し、③支出の記録(領収書)がある、こと。この3つを満たすものだけが控除できます。
控除できる代表例:①ロゴ入り制服・保護具(安全靴・手袋・高視認性ベスト・日焼け対策のサンプロテクション等)、②仕事に必要な道具・機材、③仕事に使う電話・インターネットの通信費(仕事使用分のみ)、④仕事に直接必要な資格・講習の費用、⑤仕事上の移動で使った車(ただし自宅↔職場の通勤は原則対象外)。農場・建設・清掃・配達など、仕事で装備や車を使う人は控除できる項目が比較的多くなります。
控除できない代表例:①普通の私服(ロゴなしの一般的な服は制服とみなされない)、②自宅から職場への通勤費、③雇用主に払い戻された費用、④私的な支出。『仕事で着るから』という理由だけでは一般的な衣類は控除できない点に注意してください。
車と在宅勤務:仕事で車を使う場合、『1kmあたりの定額(cents per km、上限あり)』か『実費按分(logbook method)』のどちらかで計算します。在宅勤務がある場合は、光熱費・通信費などを『固定レート法(時間×定額)』か『実費法』で計算できます。いずれも仕事使用の割合と記録が必要です。
記録の残し方:控除するには証拠が要ります。領収書はスマホで撮影し、ATOの公式アプリ『myDeductions』に記録しておくと、申告時にそのまま取り込めて便利です。少額でも積み重なると還付額に効くため、仕事関連の支出は会計年度を通してこまめに記録しましょう。判断に迷う支出は税理士に確認するのが安全です。