結論から言うと、無給トライアル(Unpaid Trial)が合法なのは、『その職に必要なスキルを実演するために本当に必要な短時間だけ』で、かつ『直接の監督下』で『スキルの実演のみ』を行う場合に限られます。Fair Workは、必要な時間は仕事の内容次第だが『1時間から1シフト程度』が目安としています。それを超えて実際の労働をさせられたら、最低賃金の支払いが必要です。
無給トライアルが違法(=賃金支払いが必要)になるのは、①スキル実演に必要な範囲を超えて続く、②単なる実演ではなく実際の業務(通常の営業に貢献する労働)をさせる、③直接の監督がない、のいずれかに当てはまる場合です。例えば『採用判断のため1週間タダで働いて』は違法で、その全時間は支払われるべきです。
適法なトライアルの例は、パネル修理の求人で、面接後に技術者に付いて数十分だけ工具の使い方や安全を実演するようなケースです。一方、カフェで『最初の1週間は無給で様子を見る』『来られない日は前日までに代わりを手配して』と求められるのは、実質的に雇用関係で、全時間の支払い対象になります。
雇用主が採用可否をさらに見極めたい場合は、無給を続けるのではなく、カジュアル雇用や試用期間(probation)として雇い、働いた全時間に賃金を支払うのが正しい方法です。トライアル中に通常のシフトに組み込まれ、実際に売上に貢献しているなら、それは無給トライアルではなく労働です。
トライアルを打診されたら、事前に『無給か有給か』『何時間か』『何をするのか』を確認しましょう。長時間・実務・監督なしの無給トライアルは断ってよく、働いた分が支払われない場合はFair Work Ombudsmanに無料で相談できます。日時・時間・業務内容を記録しておくと後の相談で役立ちます。